2. 日本とドイツの廃棄物発生量比較


だいたいどの程度の廃棄物がドイツで発生しているのかをイメージするために、簡単にですが,ドイツと日本の、特に都市ごみに関する廃棄物発生量を比較します。データは2003年のもの。
ドイツの資源化物の数値にはDSDの回収したものは含まれるのか?→含まれる。
または,資源化施設などでの回収物の数値は入っているのか?→含まれる

2.1 ドイツの都市ごみの定義

ドイツの廃棄物統計で記されている都市ごみ(Municipal Waste)の定義は、以下のようになっています。


図 ドイツの都市ごみ(Municipal Waste)の定義




英語で分かりにくいかもしれませんが、ここでは日本の一般廃棄物に近いものは「(Non-hazardous Municipal) Waste」にあたる部分と考えられます。これには、事業活動から発生する一般廃棄物(事業系一般廃棄物)も含まれています。
「Other Municipal Waste」の中の、剪定ごみ(Garden and park waste)や、道路清掃ごみ(Street Sweepings)が、日本ではどこに含められているのかについて調査中です。おそらく自治体の清掃方法に依存して、産業廃棄物に含まれている場合、一般廃棄物に含まれている場合があると推測しています。そうした場合、厳密にドイツの定義と日本の定義を、正確に合わせることは困難です。しかし、その量は小さいので、気にするほどの量ではないと考えられます。

なお、Other Municipal Wasteに、"Industrial waste similar to ..."とありますが、これは、日本でいう事業系一般廃棄物のことです。ただし、Domestic Waste の、"Household waste, industrial waste ....."にも事業系一般廃棄物が含まれています。これらの違いは、自治体が回収したか、企業が回収したかの違いだけです。




2.2 ドイツと日本の都市ごみ発生量の比較

上記の議論を前提に、日本とドイツの一人当たり廃棄物発生量を計算しました。


表 一人当たり一般廃棄物発生量


2003年のデータを用いると、ややドイツのほうが発生量が多いということになります。 感覚的にも、普通に生活すれば日本と同じようなごみが出ますので、この数字には納得できます。例えば、料理をしても食材のくずは発生します。ただし、きちんと測ったわけではないのですが、日本のものよりごみの含水率が見た目に低いと思われました。また、以下に示すように、都市ごみの組成の違いを考慮する必要があります。



図 ドイツと日本の都市ごみ組成


ドイツは資源ごみの割合が大きく、そのため一人当たりのごみ発生量が大きくなっていると予想されます。また、ドイツでは、有機ごみの分別回収割合も全体の7%と、比較的大きくなっています。日本では、この量は大きくありません。



2.3 ドイツと日本の資源ごみの比較

以下に、ドイツと日本の資源ごみ回収内容とその量を比較した図を示します。


図 ドイツと日本の資源ごみ組成
日本の資源ごみ量は、集団回収によって回収された量もふくまれます。また、中間処理による資源回収量も含めました。 ドイツの資源ごみ量は、DSDによる回収、自治体による回収(有機ごみなど)および企業の自主回収(ビールびんなど)も含めました。金属の回収量はその他に含めました。
資源ごみの回収量はドイツのほうが日本より多いことが分かります。紙、プラスチック、ガラスの回収量がそれぞれ多くなっています。

以下、感想に基づく理由の推測です。
ドイツでは日本に比べて包装容器に紙を使っている割合が多い気がします。そのため回収量も多くなっている。
プラスチックは、ドイツではほとんどの容器包装が回収の対象になっています。そのため、それがなんに使われていたか、材質はなにか等を気にせずに、各戸に配られているDSD用回収ボックスに入れることができるため、回収量も多くなっていると予想されます。 日本ではスーパーなどで配られるプラスチックの袋(買い物袋)は、こちらでは有料で、多くの人は自分の袋を持参しています。しかし、この習慣はプラスチックの資源回収量に影響するほどではないでしょう。 また、中間処理に機械・生物処理を取り入れている自治体の場合、プラスチックの回収を行っていることも回収量が多くなっている理由だとおもわれます。
ガラスの回収量が多いのは、多くの飲料(主にビール、一部の水)がガラスびんで販売され、回収されているからでしょう。


都市ごみ量に対する資源ごみ量の割合(リサイクル率)は、日本、ドイツでそれぞれ、16%、43%と、ドイツのほうがかなり多くなっています。資源ごみを除いたごみ量をもとに人口あたり発生量を計算すると、日本、ドイツでそれぞれ、0.98kg、0.92kgとなり、ごみの定義の細かい差を考えると、ほぼ同じといえます。


(追記, 2005.9.25くらい)
「資源ごみ」という定義が難しくて、やはり簡単にドイツと日本を比べることは難しいようです。きちんと調べてまた報告したいと思いますが、隣の自治体のごみ焼却炉で焼却してエネルギー回収という例もあるようです。その場合、その量を資源ごみに含めるのはちょっとおかしいのですが、この辺りが資源ごみを比べる際の限界のようです。

2.4 おわりに

発生量としてはドイツのほうが多いですが、その分ドイツでは資源化されるごみ量が多いことがわかります。そのような、さまざまな差ができてくる理由を知ることで、廃棄物を減らす方策が見えてくるかもしれないと思いました。
差が生じるのは?(以下は私の想像と推定)


ここまでの疑問(自分の)

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